精神論を語る人、精神論でしか返せないような相談をする人

あれやこれやと自分語りなどを交えながら長話をするのだけれど、
話が終わった後によくよく考えてみると
「あれ?精神論以外何にも言ってなかったんじゃね?」と思うような話をする人がいる。

その人は何一つ具体的な方策を示していない。
長々とした自分語り以外はただ「気力が足りない」としか言ってない。
にも関わらず、その人は自分が精神論しか語っていないことに自覚がないのである。
多分自分の中では良いアドバイスでもしたつもりになっているような態度である。
周りの人間がドン引きしているのだが、本人はそれに気づかない。
端から見たら笑えるコメディだが、当事者はたまったものではないだろう。



精神論語る人がなぜ精神論に走っちゃうか考えてみたら
以下の様な要因があるような気がする。

・まず相手の状況をもっとくわしく知ろうという誠意がない。
・思い込みが激しく、事実を誤認している
・現状をアセスメントするという発想がない。
・普段その人間が問題を定義して、戦略的に解決しようとする習慣がない
・何をもって成功とするか、具体的な数値などで考える習慣がない。
・自分自身、同じ問題について成功体験がないため、解決策を具体的な解決策を述べることができない
・結局、気力とか精神が一番問題解決にとって大事だと思っている

こういう人は、自分が何を言ってるのか、自分の言葉が聞きてにどういう効果を与えるのかなんか興味ないだろう。かくして精神論を語る人ほど、自分が精神論を語っていることが理解できない構造が完成する。




とはいえ、頼んでないのに自分語りを始める人はともかく、
アドバイスを求めて精神論を語られてうんざりするというのも勝手な気はする。
アドバイスを求める側にも何か対策というか工夫はできないだろうか。


というわけで?ここから頼まれてもいないのに自分語り。



昔バイトしてる時に問題が起こり、
それについて考えなしにリーダーに相談したら、
長々と精神論を語られた挙句
その話が目の前の問題解決に何の役にも立たなかったことがあった。
私が未熟だったため彼の話を理解できなかった可能性はもちろんあるのだけれど、
部下にわからないように話されてもな、とがっかりした。

それ以来、私はリーダーに期待するのをやめた。
彼にアドバイスを求めるのをやめた。
それからは状況を正確に報告し、それについて自分なりに施策を考え、
リーダーにはどういう協力を求めるか、だけを伝えてYES、NOをもらうようにした。
こうすると不思議なもので、リーダーも時々良いアドバイスをくれるようになった。

よいアドバイスを得たいと思ったら、現状を正確に伝えることが必要なのではないか。
よいアドバイスをしたいと思ったら、現状を正確に理解することが必要なのではないか。
その努力を怠るものは、よいアドバイスを得ることはできないし、良いアドバイスをすることができないのだと思う。


精神論は、両者の意思疎通エラーを無理やり埋めようとした結果のような気がする。
だとすれば、精神論を避けるためにどうすればよいかをつきつめて考えてみると
生産的なやり取りのための前提条件みたいなものがわかってくるかもしれない。