人はどういうときにバカにされたと感じるのか

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/12/post-90bf.html

立場によって人はそれぞれ違う意見を持っているのは当たり前だと思うのですけれども、そういう次元とはまったく違うところにネットの人たちというのは生息していて、「あっ、これは馬鹿にしないといけないな」という独特の空気によって支配される空間がネットにはある

Q「原発推進に賛成ですか?」A.「お前らを否定したい」
Q.「消費税増税は賛成ですか?」A.「お前らを馬鹿にしたい」

サイレント魔女リティ

などの指摘はたしかにごもっともなんだけど、はてブがより興味深いですね。

結構な人が「バカにしているのではなく、まず向こうからバカにされたのだ(だからその報復を行なっているのだ)」と主張しています。感情問題というのはどこを起点にするかが難しいですね。


質問が乱暴すぎる&自分たちの臨む結果になるように誘導したいのがあからさますぎて完全に有権者を馬鹿にしてる

何で「お前らが気にくわない」かっていうと「貴方達は増税反対でしょう?原発反対でしょう?だから私達に投票しなさいよ」って意識が透けて見えるからであって、最初に馬鹿にしてきたのはあちら側

結論ありきでこういったアンケートを作るとおもちゃにされる。コイル事件、五条勝事件、わさびチョコワ事件、Person of the Yearや仙台ジェンキンスの頃から何も変わっていない

「信頼性のある結果を出そうとする意欲が、システムから微塵も見て取れない」時点で、「こんなものの結果を受け入れさせようとするとは許せない」になるのは必然

単純に○☓で話せるもんじゃない事を、ポッと出のとこがYESかNOか半分かみたいな聞き方してくる段階で馬鹿にしてるんだよなぁ。であれば「あっ、これは馬鹿にしないといけないな」となる

質問に対してというより都合が悪いとリセットし質問を変える姿勢に投じられた票

このあたりが他人に説明する意思をもって書かれたコメント。後は大体ひとりごと。


「彼らの結論有りきで、自分たちを一方的に利用しようとする意図しか感じない」
「あまりにも思考が単純過ぎる、○×思考で自分たちを分けようとしている」
「自分たちの意見を求めたいという真摯さが感じられないもしドラが広めた万能ワード)」

理屈自体は後付な感じしますが、
こういう理屈づけが可能な感情を持った人がいるのは確かでしょう。
「この人は私を軽んじている」と感じさせてしまったわけですね。

さらにいえば、大多数の人は「最低限ネットにおいて知っておくべきこともしらないやつが、自分たちに話しかけてきた」という時点でもうバカにしてもいいよね、というコメントを書いています。これは「リテラシー」とか「コンテクスト」といったものでしょう。


多分人はみんな、なんだかんだいって自分の存在に価値を感じたいと思っているでしょう。
相手が自分に興味を持ってるとか、自分たちのことを理解しようとしている、
もっといえば、最低限のことは共有できてるって感覚が欲しいんだと思います。
そのあたりすっ飛ばして、いきなり自分を思い通りにしようとする人がいたら、

「こいつは俺に興味が無い」
 →「興味が無いのに近寄ってくるということは俺を利用しようとしている」
  →「簡単に利用できると思ってるということはナメられている。バカにされている」
   →「そいつはめちゃ許せんよなぁ!」

という気分になるのは当然のことでしょう。考えすぎな気もしますが。




人に意見を求めるなら「ラポール」築いてからやれってやつですよ。
ネットの人たちがやたらと「リテラシー」とか「コンテクスト」を求めるのは、結局俺たちと共有するものを持ってるか、とか俺たちについて多少の興味や敬意を示してくれますか?という人として自然な欲求がちょいとねじれた、くらいの話のような気がする

ネットはリアルよりもこのあたりめんどくさいかもしれませんが、
少なくともラポール築きたいですよ、あなたにちゃんと興味ありますよ、
自分の結論押し付けたいだけじゃないですよ、利用するだけじゃないですよって
ちゃんと伝えることができないか考えてみたいですね。


少し前に「頭が悪いと見られるのは、人を不快にさせるから」って記事かきましたが
http://d.hatena.ne.jp/TM2502/20121125/1353818814
最低限の手間ヒマかけて、相手に敬意を示す努力は必要かな、と。


こういう"ハイコンテクスト文化"がネットと選挙の距離が埋まらない原因になってる 

・・・ハイ



以下おまけ

未来の党をバカにしていた人が、実は釣られていたという美しい食物連鎖の可能性

未来の党をdisるための偽装工作」の可能性を指摘。根拠は「pre-sousenkyoのドメインは『未来』の党名発表より前に取得されている」「未来の党から相互リンクが張られていない」

日本未来の党のサイトはさくらインターネットドメイン取得。プレ選挙のサイトはお名前コムでドメイン取得。制作方針も全く違いそうだけど。公示前で政治家が黙るタイミングを狙った釣りサイトの可能性